しろくま通信

コーヒー1杯のひと時に振り返る

外食

【外食】・・・家庭以外で食べること。

 

子供の頃、外食が多い家ではなかった。

行ったとしてもマックやファミレスとかくらいで、謂わゆるお高くて美味しいレストランなどにはあまり連れて行ってもらった記憶がない。

今の両親をみても、食にさほど興味が強い人達ではない。

家では、油をほとんど使わない和食と、肉少なめで野菜たくさんのおかずが並んでいた。

 

時々お金に余裕のある叔父と叔母や祖父が連れて行ってくれるいつもと違う外食にドキドキした記憶がある。

 

味覚は子供のうちにできあがると言われているし、お高い店で食べた経験は乏しいわたしは、舌はさほど肥えてないことが納得できる。。

 

子供の頃から、社会人一年目くらいまでは、1番美味しいと思っていたものは、おじいちゃんの作ったとれたての野菜とおばあちゃんの作る家庭料理だった。そんなわたしは外食にそれほど憧れもないまま成人になった。

 

外食経験の少ない私にとって、社会人になってからの外食選びは難儀なことだった。(今も苦手だが、、)

 

安いお店に入れば、悲しい野菜がでてきてこんなものにお金を払うのかという気持ちになり、、

中途半端に高いお店に行くとお砂糖や脂肪分の多い食材や味付けに体が合わずに胃もたれする、、

 

外食経験が圧倒的に少なすぎて、お金もないし、外食料理の免疫もないし、見極める知識もない私は、とことん外食にハズレてばかりいた。

 

外食より、自分の好きな味で好きな量食べるのが1番丁度いいと思っていた。

食いしん坊なわたしは、家でも少しでも美味しいものを食べたいと思い、紆余曲折の末、料理業界に弟子入りすることになる。

 

これで美味しい料理の毎日だー!と思った私は、

料理の世界に入ってびっくりしたというかショックだった。いわゆる料理の先生たちは家で料理するよりも外食を多かったのだ。(家庭があって子供がいる先生は別だったが)

 

仕事でたくさん料理をする分、休憩中くらいは他の人の手料理を食べたいという気持ちがその時は分からなかった。。

 

 

毎日のお昼(まかない)が、近所の蕎麦屋か街中華だった。

いつも我慢して外食のまかないを食べていた。私は早くこの制度を変えたくて仕方がなかった。笑

(※後に余り食材で作るまかないに変わりました👏)

 

というのも安くて早くでてくるランチは、大抵野菜が乏しく、スターチの多い料理である。美味しいけれど、身体のことを考えてない料理な感じがして、、

 

 

仕事では美味しい料理を作るのに、自分が食べているものはすごく嫌いだった。

 

こうして振り返ると、私は美味しいものを食べたい以上に、身体にいいかどうかも重要視して評価するタイプなのかもしれない。

 

そこはやっぱり健康オタクだった祖父や、管理栄養士として勉強してきたバックグラウンドがあるからだとは思う。

 

なぜこんなに外食のことを考えることになったかというと、、

最近一緒に食事をする相棒がかなり食にうるさい人だからである。

彼は外食で食べるものに対しても、かなり口うるさく評価する。しかしその分、外食を見極める勘が私よりもかなり優れている。

 

私は、毎回ハズれる外食にもう諦めていたが、彼と一緒に食べているなかで、自分で見極めて評価するということの大切さを感じてきた。

 

そりゃあ高いお金を出せるのであれば美味しいものに出会えるだろうが、自分がだせる価格の範囲で、通いたいと思えるくらいの美味しいものを提供してくれる場所に出会えると嬉しい。

 

最近の私にとっての外食は、人の作ったものを食べて、吟味するトレーニングになっている。それは自分が今後料理出す側として仕事をしていく上で重要なのかもしれない。